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セッション 基礎知識  

〜セッション、バンド、ライブがしたい!

 


バンドはだいたいジャムセッションの場で気に入ったら声をかけあって
できていく、というのが多いです。あるいはサークル(主に大学などで)
もあります。ジャムセッションというのは、ライブハウスが、日を決めて
アマチュアに開放して行うことが多いです。

ジャムセッションに参加したい方へ

興味があったら、まずは、お客さんとして聴きにいってみましょう。
東京だけでも50箇所くらいあるみたいです。

見学をしながら、セッションでよくやる曲とそれぞれの曲でよくやるアレ
ンジを覚えましょう。またフォーバースなどジャムセッションの手順や、
ベースの音を聴いて、今、曲のどこをやっているのかわかるようになり
ましょう。


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◆主宰&場所

 

◇ライブハウス主宰 ジャズのセッションなら、ジャズのライブハウスで。

 

曜日や時間が毎月決まっていることが多い。

初心者、上級者などレベル別や、4ビート中心、ファンク中心など、ジャ

ンルで分かれていることもある。うまくても初心者セッションに参加した

がる人が多いので、初心者だけというセッションは少ない。

2〜4時間 10002500円程度  

HPでセッションの様子を見られるところもある。

 

セッションしているライブハウス

 

錦糸町「J-Flow」レベル別   

池袋「SomethinJazz Club」レベル別

阿佐ヶ谷「マンハッタン」

高田馬場「Intro」初心者からプロまで熱気ムンムン! 

 他、たくさん!

 

 

  個人の主宰 

誰か個人が主宰して、バンド仲間や、mixiなどのSNSなどでメンバーを

集め、貸しスタジオで開催。

そのままサークルが誕生することもある。

 

 

◇サークル  学校や会社のサークル。 他に上記のような形で。 

部室や貸しスタジオにて

 

 

  セッションの進行や曲目

 

◇進行

進行役の人がいて、しきってくれる。始めに、名前と楽器を紙に記入

するなどしておくと、進行役の人が、「次は○○さんと○○さんと○○

さんと○○さん」などと呼んでくれる。「セッション初めてなんです。」

C Jam Bluesしかできませんが、良いですか?」などと言っておけ

ば、フォローをしてもらえることも多い。

 

演奏時は、「お願いします」

演奏後、「ありがとうございました」など軽くあいさつを。

 

ちなみに「見学OK」となっていても、「ぜひぜひ参加して下さい!!」

と言われることが多い。

バンドに誘ったり誘われたり、名刺交換も時々。

 

 

◇パート 

フロント・・・Vo  Tp  Ss As Ts Bs Fl  Tb  Cl  Vl

リズム隊・・・Gt  Pf  B  Ds など ピアニカやタップダンスも。

 

 

◇曲目  

おおざっぱに枠がある中で、相談して決める。別項参照

  主に4ビートのスィング モードの曲はモードを知らないとできないので勉強しておこう。

 

 

◇楽譜 

◎ジャズ・スタンダード・バイブル(黒本)  納浩一編 リットーミュージック

スタンダード・ジャズ・ハンドブック(青本) 伊藤伸吾 CAP 

などを買って練習しておこう。必要なら持参する。

 

 

◇調(key) 

だいたい上記の本のキーやコードでやるが、時々変えることもある。

歌の人は、それぞれkeyが違うので、自分のキーの譜面を数枚持ってきて配る。

 

 

◇曲の構成 

8小節単位で、32小節のものが多い。テーマ1回分の長さ=「1コーラス」

Aメロ(曲のはじめの部分のメロディ) Bメロ(Aメロと全く違うメロディ。サビ) 

例:8小節ずつAABA 8小節ずつABAB いずれも 計32小節 

16小節以下の曲は前テーマ、後テーマとも、通常二回繰り返す。

 

 

 

◇演奏

 

カウント: 

イントロなしの時、あるいは、あっても皆で一緒に入る時は、以下のカウント

を言って演奏をはじめる。

 

通常2小節分

「ワン、en(声は出さない)、トゥー、en、ワン、トゥー、スリー(省略多し)、フォー(省略多し)

三拍子の時は、「 ワン、ンー、ンー 、ワン、トゥー、スリー」 など

 

イントロ 通常4小節か8小節  

ピアノやギターだけでやることが多く、その場合カウントなし。 

定番のイントロをみんなでやるときなど、一斉に始めるなら、カウントが

必要。

イントロができないとき、基、無しがいいと思うときは()、「カウントで

お願いします」と言って、フロントの人などにカウントをやって頂く。

変わったリズムのときなど、ドラムから始まることもある。

 

 

テーマ  

歌の曲は、メロディ本編()の前に、バース(verse =前説)がついている

ことも多いのだが、インスト(instrumental=楽器のみ)の演奏(前テーマ)

 ではほとんどやらない。歌ではバースをつけることもある。

 

※メロディ本編:楽譜には「Chorus」と書いてあるが、通常ここを「テーマ」

と呼んでいる。

メロディ、コード含め、その部分全体をテーマと言う。

従って、「テーマのメロディ」という言い方も成り立つ。テーマのメロディは、

フロントがいれば、フロントの人が、一人あるいは複数で、演奏する。

一人がメロディを演奏し、もう一人がハモったり、オブリガートを入れることも。

 

 

ピックアップ

  32小節のテーマでは、31小節目の1拍目でメロディが終わることが多い。

1拍で、全員音をスパッっと切って(=「ブレイク」して)、ソロをとりはじめる

人の演奏にスポットを当てる。ソロを取り始める人は、ここの2小節、一人

だけ音を出すので、とっても目立つ。見せ場!

 

 

ソロ ソロ回し 

一人一人の演奏。いわゆるアドリブをやる場面。1〜10コーラス以上まで、

様々。

バラードの時は、1/2コーラスのことも。歌の人と一緒にやっている時は、

短くすることが多い。各人のソロが終わるごとに拍手をしよう。

 

 

バッキング 

伴奏。comping

通常、ピアノやギターで、リズミックにコードを弾くことを言っている。

 

 

4バース(バース交換) 

各楽器のソロを回していって、次はドラムとなるわけだが、ドラムソロの

時は、多くの場合伴奏を全く入れないので、どこだか分からなくなり易い。

だからなのか、他の理由なのか、ドラムがずっとソロをとるよりも「4バー

ス」をよくやる。

 

()|サックス4小節→ドラム4小節→ピアノ4小節→ドラム4小節|×2=32小節

 

テンポが速いと8バースもよくやる。8バースを1コーラスやった後、

4バースを1コーラスというのも多い。

 

調子にのって、その後2バースを1/2コーラス、1バースを1/2コーラスを

加えるなんてことも。管楽器同士の4バースということもある。ボーカルが

いるときは、ボーカルとドラムだけでバース交換をすることも。

 

 

後テーマ

前テーマ、各人ソロ、4バースの後、もう一回テーマを演奏。ここが

「後(あと)テーマ」エンディング:色々な曲でよくやる終わり方や、

曲ごとにお決まりの終わり方があったりする。

 

(例)終わり4小節を3回繰り返す。 逆循(別の機会に説明をします)。

 

 

◆ジャンル、ビートについて

 

スウィング・・・2ビート 4ビート   

ワルツ  ジャズではワルツもスウィングすることが多い。

ロック・・・8ビート イーブンで8(Straight 8th) 16ビート  ファンク・・・はねる8 

ラテン系 ボサノバ(ボサ) サンバ(ジャズサンバ) ルンバ カリプソ(St.Thomasのみ) や、

アフロ(チュニジアの夜、On Green Dolphin Street  Ill Remember AprilなどのAメロ)

 

バラード  6/8(ハチロク) 12/8  イーブン(スウィングしない=Straight

バラードの曲では、ソロの後半などでよく「倍テン」にする:4/4の演奏を

8/8(8分音符を1拍)にすることで、曲の進む速さは元のままなのに、実質的な演奏の

テンポは倍になる。(「倍テン」使用例) 「マも、Bメロだけ倍テンにしない?」

 

 

◆様々な用語

 

◇曲での用語

歌もの インスト(楽器のみ)

一発:ずっと同じコード 例 この曲Cm一発だよ。 

一発もの:ずっと同じコードで演奏する曲 

インタールード:テーマとソロとの間に決まった間奏がたまにある。

ソロとソロの間にあることも。

 

リフ:短いメロディの繰り返しの意味だったが、そういうものでできた曲

のことを意味することも。 セカンドリフ:前テーマにはなかったのに、

ソロをはさんだ後に出てくる決まったメロディ

 

 

  コード進行の用語 

II-V (ツーファイブ) 循環 逆循 

・・・などなど「コード」の項、あるいはその手の本をご覧下さい。

 

   

◇演奏面での用語  

つっこむ     ハシる      ためる       モタる 

 

詳しくは書きませんが、

つっこむ=狙って早めのタイミングで音をだす。テンポは速くしない。

ハシる=テンポが速くなってしまう。

ためる=拍を大きな円で感じながら、裏拍などを、狙って遅めの

タイミングで出す。

モタる=狙わずしてタイミングが遅れる。テンポも遅くなる。

 

「ロスト」:曲のどこをやっているか分からなくなること。永遠の課題!? 

例「今日は3回もロストした!」 ロストしたら・・・遠慮無く共演者に「今どこ!?」

と聞こう。共演者だって、でたらめやられるよりは聞いてくれた方が助かる。

 

ロストしてる人を見つけると、メロディを歌ったり弾いたりしてくれる人もいる

ので、それに気づこう。

絶対に止まらないまま、少し間を空けたり、途中から立て直す練習もしておこう。

 

 

◇サイン 

アタマを指さすor 人差し指を上に向ける(テーマに戻る)  

人差し指を曲げて見せる (Bメロから)

 

 

♪録音をしよう。 

レコーダーを持参して録音しよう。

他の人のも録音しておけば、他の人の演奏との違いも分かるし、定番の

アレンジも分かる。

 

 

♪定番の演奏を聴こう!

みんなが聴いている定番の演奏をモデルに、それと同じアレンジで演奏

することがよくあります。当然聴いておかなければなりません! 

マイルス・デイビス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーン、ソニー・

ロリンズ、セロニアス・モンクらの1950年代のアルバムを、定番曲の含

まれるものからどんどん聴こう。

 


ホストバンド(ライブハウス側が用意した支え役)の人だけと一緒にやる
ときであれば、いつも同じ曲でも、自分の好きな曲ばかりでも、向こうも
仕事だから大丈夫ですが、自分と同じようにセッションをしにきている人で
あれば、それぞれやりたい曲があるわけですから、なるべくレパートリーを
増やして、お互いが楽しめるよう心がけましょう。


セッションでわからないことがあったら、「ラッキー!」
と喜んでしまいましょう。
なぜなら、他のミュージシャンと話をするチャンスだからです。 
わからないことがあったら、どんどん聞いてみるといいよ! 


多くの参加者は、大学のサークルで4年間、数千時間の練習と千回以上の
セッションやバンド練習を経て(4年間続く人はごくわずかでした)、一生
続けたいという人たちです。ちょっとやそっとじゃ、追いつけません。
あせらず気長に頑張りましょう。


ピアノ自体が初心者な人は、無理してアドリブに手を出さなくていいです。
アドリブっていうのは一度も練習していないメロディを、いきなりイメージ
どおり弾くことで、かなり高度なことです。
アドリブしなくたってジャズピアノを楽しむことはできますから、しばらく
いろんな曲を楽しみながら、練習を積んでいきましょう。

 


<「初めてベース、ドラムと合わせます。」〜ある方からのご相談>

ジャズピアノの先生から発表会があるので、出てみないか?」
と言われ困惑してます。曲は「Cジャムブルース」
当日は、プロのベース、ドラムの方が一緒に演奏して下さるそうです。

1)アドリブは、何回くらいが適当なのですか?(先生は、「好きなだけ
  弾きなさい。」と。私は2回以上弾いた事がない。)

2)アドリブの構成はどうすれば、いいのでしょうか?(先生は、
  「好きなように弾きなさい。」と。例えば、1回目は、コテコテの
  ブルース風で、2回目は、ジャズ風? 盛り上がりとかも必要?)

3)アドリブから主題にもどる時は、ベースやドラムの人はどうするの
  ですか?合図がいるのですか?合図は私が出すのですか?(先生は、
  「あなたが主題に入れば、バック演奏は付いてきます。」と。
  現在は録音を聴いてベースのキメで主題にもどっている私には、
  未知の世界です。

4)演奏速度は、どうするのでしょうか?(先生は、「あなたが、
  演奏を始めたら、バック演奏は付いてきます。」と。という事は、
  私が110(練習でおなじみの速度)で 演奏を始めるのですが、
  体内メトロノームはありませんので困難。練習用バッキングでは、
  ドラムのカウントから入ります。)


(回答)

発表会、失敗しても全然かまわないと思いますので、よかったら頑張って
みてください。もちろん、押しつぶされそうに不安だったら、今回は
見るだけでもいい刺激&参考になると思います。

アドリブは何コーラスでもいいのですが、自分の思い浮かぶ範囲内、
他の演奏者や、聴き手の飽きない範囲内がよいと思われます。不安なら
2-3
コーラスでもいいでしょう。

アドリブの構成、盛り上がりに関しては、レッド・ガーランドの
「Groovy」を購入してCジャムブルースを聴いてください。
もちろん、お店に行っても良いし、僕のHPの「お薦めジャズのCD」の
ページの「これを聴くべし!」のコーナーからamazon.co.jpにつなげて
あるので、すぐ買えます。

ベースをきっかけにテーマに戻っているとのことですが、録音と違い、
実際には毎回違うように弾きますので、覚えておいても無駄です。
アドリブを終えるときは、終わると感じさせるようなアドリブが弾ければ
ベストですが、アドリブパートを終えたら、ちらっとベースかドラムを
見れば、あ、テーマに戻るんだなと気づいてくれます。見なくてもテーマ
を弾けばついてきてくれます。

コテコテブルース風とジャズ風は違いすぎて両方練習するのは面倒かも。
単音中心、和音中心くらいの違いでどうでしょう?
同じようなものになっても、気にしない、気にしない!

速度は、テーマの速さを覚えておいて、それを当日も「落ち着いて」歌って
みて、それをもとにベースやドラムの人にカウントをだしてください。

カウントは2小節分数えます。
「ワン、(and)、トゥー、(and)、| ワン、トゥー、(スリー)、(フォー) 」
(and)
は口にはだしません。頭の中でタイミングをとるだけです。
二小節目の(フォー)はほとんど言いませんし、(スリー)もあまり言いません。
頭の中でだけ数えます。


では頑張ってください!
でもテキトーやミスが許されるのがジャズです(笑)

 


バンドの練習〜ライブ

サークルなら、部室や、スタジオ、公民館などで定期的にあるいは随時
行われ、時機をみて、ライブハウスなどへ行って出演交渉、あるいは
貸切などをしてライブを目指すことになるでしょう。


ライブにつぐライブ

すでにライブの経験が豊富な人同士の場合は、お店から出演依頼を受けて
から、仲間に連絡を取って、メンバーをきめる。当日ライブハウスに行って
からリハーサルをしてそのまま本番。
演奏曲目も当日リハのときに、リーダーが「じゃあ、今日はこれをやるから
よろしく」という感じで決めていく。
初めて弾く曲もあるし、なれた曲も、調、コード、テンポ、リズムなど
自分が普段弾いているものとは違うことは珍しくない。
また、本番当日が初対面だったりするのでとてもスリリングだ。

月1だったライブが、2回、3回・・・気がつけば毎日のようにライブを
してる。どこまでアマチュアでどこからプロという境目は特にないかも
しれません。

バンドで一番ひっぱりだこなのはベース。
ガンガンライブをやりたければベースをやるのもいいかもしれない。


 

♪セッションについて、もっと知りたい方

ネットで「ジャズ セッション 進行」といった用語で検索すれば色々出て

きます。

 

 

 

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