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★ジャズピアノ練習方法6 「絶対できるアドリブ・その2」


<目次>-----------------------------------------------

 

前書き

アドリブの方法 概説

アドリブの方法 詳細 1 リズムを作る

             2 ペンタトニック&ブルーススケール  

(ブルース お勧めの教則本 : 13.2.26追加 )

             3 一つ覚えたフレーズを応用しよう。

4 コードトーンで

5 リズムコンポジット

 

 

<前書き>----------------------------------------------


 ◆アドリブ・・・音楽を作るということだね。

  そのために、

  ★フレーズをたくさん覚える。たくさん作る。応用することを覚えることが大事だよ。


 ◆さあ、アドリブをやることにしたら・・・

  ★やる曲の暗譜!! メロディも、コードも、完全に覚えきること!!!

  コードだけでも、途中からでもさっと弾けるくらいに!!

  ★そして、譜面を見ずに、何度も何度も弾く。

色んな表情をつけたり、フェイクをしたり、テンポも色々やってみたり。

  ★覚えたら、F C という進行だったら、「ファラド」から「ミソド」とか、「ドファラ」から

「ドミソ」という風に、コードをできるだけ近くでつなげて弾く練習。

ハーモニーの流れを感じてみよう。


■アドリブの方法 概説---------------------------------------

  ◆まずはおおざっぱに三つ書きます。

A、ペンタトニック・スケールを覚え、それでメロディを作り続ける。

  メジャーの曲、あるいはメジャーの部分は、メジャーペンタトニックで。
  マイナーの曲、あるいはマイナーの部分は、マイナーペンタトニックで。
  マイナーのときは、ブルーススケールもOK。ブルースの時は、メジャーでも
  ブルーススケールでいけるので、ぜひ覚えよう!

B、一つのフレーズを展開することを覚える。

1、すぐ弾ける簡単なフレーズ(メロディの断片)をたくさん覚える。

2、曲の出だしのコードに合う、1〜2小節分の短いフレーズをモチーフに、
  曲の流れ、コードに合うように展開してその先を作る。(下の方で説明)
  丁寧に作って書いて残して練習するのもよい。

C、コピー

  できそうでかつ好きな演奏を見つけ、コピー(聞き取ってまねをする)して、
  音はもちろん、ノリや表情が体に染み込むまで、弾きこむ。

 


■はじめてのアドリブ 詳細-----------------------------------


◆アドリブ1 「リズムを作る」 

   ♪一つのリズムからたくさんのフレーズが作れるよ。


 A) ピアノで弾く前に、まずはリズムを作ってみましょう。

準備・・・できればメトロノームで4拍子を鳴らしておきます。

一小節におさまるように、簡単なリズムを作って、それを次の小節でも
もう一回やります。

タン・タン  |タン・タン  |
のようにです。

これをできるだけたくさん。

ネタにこまったら曲からもらいましょう。

Now's The Time」からもらうと
|タタタタタン |タタタタタン |  のようにです。


慣れたら2小節のパターンもやるといいですね。

 

 B) 今度はこれをピアノでやります。

音は「ド」でも「ラ」でも何でもOK。

 

一小節目に右手でやったリズムを二小節目に左手でやったり、

指を変えたり。

 

 C) 次に音を増やします。

何でもかまいません。2つの音を組み合わせてみましょう

ドとソなら

ドドソソド  |ドドソソド  |のように。

次は3つ。 そしてペンタトニックでのアドリブへ!!  ↓



★録音をしよう!-------------------------------------------

練習のたびに少なくとも一回は自分の演奏を録音し、聴きなおすこと。
これはすごい効果があります。
逆に言うと、やらなければ、練習の効果は激減します。
必ず実行してくださいね!

----------------------------------------------------------

 

    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 

◆アドリブ 2 「ペンタトニックスケール」「ブルーススケール」

ペンタトニックやブルーススケールを覚えて(スケールの項参照)、簡単な曲
(初心者用スタンダードの項参照)を弾きまくろう!
key
がメジャー(長調)なら、メジャーペンタトニック(Cならドレミソラド)
key
がマイナー(短調)なら、マイナーペンタトニック(Cmならド・bミ・ファ・ソ・bシ・ド)
あるいはブルーススケールで。


コードが何であってもお構いなし!
コードがどんどん変わってもお構いなし!
キーがCなら(ハ長調なら)ずっとCのペンタトニックでOKだよ!

ペンタトニックでもうまくまとまらないときは、スケールの5つの音の中から

さらに絞って、2つだけ、3つだけの音でやってみよう。

(例)ドミッド  |ドミッド  |

 ♪メジャーより、マイナーの方がサマになりやすいでしょ。

 ♪ブルーススケールなら、さらにかっこよく聞こえやすいよ。メジャーの曲でも、

マイナーペンタトニックやブルーススケールでつっきってしまうのも、かっこいい。

この練習も、上記同様、リズムを決めてやってみよう。モチーフのリズムだけ

を、小さな付箋に書いてためておき、その中から、今回はコレ、今回はコレ、

という風に付け替えていくと練習がしやすいよ。曲が変わってもまた使える

のがとても便利だよね。



<なぜペンタトニックなのか?>

ペンタトニックは音が5つしかなくて、どう弾いても、わりとメロディがまとまり

やすいんだ。もともと世界中に古くからある音楽はペンタトニックでつくられ

たものが多いんだよ。あるいはドレミソラじゃなくても、5音による音階って

いうのがけっこうあるよ。


同じペンタトニックでも、日本人が演奏すると、日本の民謡や童謡っぽく
なって、中国人が演奏すれば、中国っぽく、イギリス人ならきっとイギリス
っぽくなる。これがペンタトニックなんだ。とっても不思議!

日本で生まれて、東アジアだけでなく、もっと広い範囲で愛された曲は

ペンタトニック中心でできた曲ばかりだよ。

「上を向いて歩こう」
「北国の春」
「昴」

世界中で有名な曲では「Amazing Grace」そしてジャズファンにはおな

じみガーシュインの「I Got Rythm」があるよ。


<ブルーススケールはかっこいい!>

前述のように、ブルーススケールは、とってもお手軽にかっこよく聞かすこと

ができる、ありがた〜いスケールです。

でも聴いたことがないと、さすがにイメージが沸かないですよね。

そんな方にお勧めの教則本があります。

 

■ブルース お勧めの教則本  13.2.26 NEW-----------

 

やさしいブルースピアノ「イントロ トゥ ブルース・ピアノ」 CD付 

            出版:ATN  2500+

 

実践:ポピュラー・ピアノ・マスター 〔ブルース編〕 CD付 

欠田芳憲   出版:DOREMI  2500+

 

やさしいブルースピアノ曲集      CDなし

村松充昭 編  出版:DOREMI  1500+

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ついで、ジャズのCDの中からブルースの曲を片っ端から弾きましょう。
まずは、テーマのメロディだけでかまいません。

ブルーススケールをうまく使っているものがたくさんあるはずです。
別項でリストを挙げてありますので、ぜひCDを購入するなどして

ガンガン聴いて、覚えましょう!

    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 

この先に行こうと思ったら、弾きたいイメージを明確に持って、それに

向かって練習することが必要。

いつでもすぐにイメージを作って、すぐにイメージ通り弾こうと思ったら、

そのための練習方法を考えるところから、そしてもちろん練習も、一つ

一つ丁寧にやっていくことが大事。
これができると「適当に弾いてるみたいなのにかっこいい!」

となるわけです。

「適当」について----------------------------------

「好きなように弾けばいいんだよ!」
「適当でいいんだよ。適当で!」??

本当は「適当に弾く」と「自分の好きなように弾く」とは全然違います。

ここで適当とは、弾きたいイメージがない、不十分、という意味です。

ミュージシャンがよく「適当でいいんだよ。」といってたりしますが、実は、

ミュージシャンは弾きたいサウンドのイメージをはっきりと持って弾いて

います。

 

音程、リズム、ハーモニー、そしてそこにどんな表情(強弱、音色、ペ

ダルなど)をつけるのか、はっきりイメージして、コントロールして演奏し

ています。


適当でいいとは、教科書どおりでなくていい、自分の好きなように弾け

ばいいという意味ではあっても、決して、イメージがないまま、でたらめに
弾けばいいという意味ではないのです。適当という言葉に惑わされては

いけません()

 

    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 

◆アドリブ3 「一つ覚えたフレーズを応用しよう。」

というわけで、適当でなく、丁寧な練習に進みましょう。
このHPのどこかにも書いてますが、ジャズの習得はよく言葉の習得に
例えられますね。

言葉の習得のコツってなんだろう?
語学嫌いなんで、赤ん坊の時以来、やったことないけど、赤ん坊を
思い浮かべてみよう。


たぶん、一つ覚えたら、即、使う。何度も何度も使う!


コツというほどとっておきの便利な練習方法じゃないけど、とても
大切かつ、効果的な練習方法です。

大人だからちょっと頭も使える。

コピーしたフレーズ、あるいは自分で作ったフレーズのリズムだけを

利用し、違う音に変えて、新しい自分のフレーズに応用する練習

をしましょう。


Cで「ミドレミー」っていうフレーズを覚えたら、Gで「シソラシー」


っていうフレーズが使えることが考えられるでしょう。考えてください()
Dm
なら「ラファソラー」
A
なら「#ドラシ#ドー」

そーだ、どうせなら、知ってるコード全部に使ってみよう。そしたら、もう

それだけで、全てのコードで少なくとも一つはフレーズが思い浮かぶこと

になる!!

わ〜、すごい!!()

え、全部同じじゃつまらない?
いいじゃない、とりあえず、全部のコードで何か弾けるっていう安心感とか

自信が持てるでしょう。あとはひとつ、またひとつと増やしていって頂戴。

自分で作っても、コピーしてもOK
短い1フレーズだけ用意します。


(例)

Cで ソーミラーミーー

モチーフを決めたらそれを、その先のコードでも同じように、あるいは、

あえて変えながら、弾けるように練習します。ここでは、同じように

作っていきます。

・はじめのモチーフを平行移動させる。

 C ソーミラーミーー  F ドーラレーラーー


Cと近い位置で作るなら、

 C ソーミラーミーー  F ラーファドーファー


これができるだけ早くできるように。

 

モチーフと何らかのつながりを持ったまま、できるだけ色々なフレーズが

出てくるように。


・少し変化をつける。

Cで ソーミラーミーー  

最後の音を上がる形にすると

Fで ラーファソーラーー  など。

一つのモチーフを8小節〜1コーラス続けられるよう練習!

8小節やったら別のモチーフにしてもいいし、はじめのモチーフ自体を

少し変化させたものにして、続けてもいいでしょう。

毎日一つモチーフを作って、今練習している曲を1コーラスやる。
というのを日課にしてはいかがでしょうか。

   
 ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 


◆アドリブ4 「コードトーンで」

 「ある一つのコードで延々とアドリブをする。」
  出てくるコード一つ一つ取り出し、それに合わせてアドリブ。

  
例えばDm7-G7-Cなら、Dm7でしばらく弾き、G7でしばらく弾き

Cでしばらく弾きます。


慣れてきたら、8小節づつ、4小節づつ、2小節づつ、1小節づつ、 
2拍づつ、1拍づつ(?)と短くします。


どんな音を使っていいかわからなかったら、まずは、ずっとコードトーン

だけで弾いてみよう。進軍ラッパみたいになっちゃうかもしれないけど。

徐々に色々な音を使っていこう。


その曲のその部分の調の音階(スケール)とか、ペンタトニックとか。
具体的には、また後ほど書きます。

それらがよくわからなかったら、誰かの演奏をコピーしよう。
コピーするときに、部分部分にくぎり、コード進行とセットで覚える。
これはDm7-G7-Cのフレーズ、これはF-Cのフレーズというように。
コピーしたフレーズを他の調でも練習すると、とても有用です。


 

    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 

◆アドリブ5 「リズムコンポジット」

 ★前後のフレーズの音楽的つながりを意識しよう。

「3」の延長になります。
例えば、出だしの2小節程度の長さのフレーズをコピーして、それを、

同じリズム、同じ音型(上がり方とか下がり方とか)を利用したまま、

その後のコードに合わせて音を少しずつ変えてみましょう。

 

ひとつひとつのネタをどんな場面でも使えるようにするわけです。

 ( 
フレーズ:メロディを区切りの良いところまでで区切ったもの )
 ( コピー:聴いたものを譜面に書く、あるいは弾く。 )

初めは、考えて書いておいて練習して、慣れたらリアルタイムで考え

ながら作っていく、というか変形していきます。

たとえば枯葉のメロディは、2小節のモチーフがコード進行に沿って

少しずつずれていって、終わるところでは終わるように変わっている、

というあれです。あれは2小節で4音しかありませんよね。

初めは、作っておかずにリアルタイムでやるには、あのくらい少ない音

数のものをネタにして練習していってもといいんじゃないでしょうか。

有名なジャズの教本「JAZZ IMPROVISATION(デルボ社)」によると、
こうしたやり方は「リズムコンポジット」というんだそうで、1巻の120ペー

ジにでてきます。

アドリブの為の訓練だから、自分で考えないといけないけど、全部考

えるのは難しい、かといって、人のフレーズをそのまままねるだけでは、

進めないということで、変えるというか、コードに合わせてずらすことから
はじめようということです。

それとは別に、メロディのフェイク(くずす・変える)があるように、アドリブ

も誰かのものをコピーしたら、徐々にそれをフェイクしていく、っていうの

もいいですよね。

そして、アドリブ以前に曲、つまり、良いメロデイをたくさんたくさん

覚えること!! 

 

メロディというのは、そのコード進行上で、練りに練られた最高の

フレーズなのだから、歌の人だけでなく、楽器の人も、アドリブの

フレーズを覚えるばかりでなく、メロディフェイクの練習ってもっと

重視して良いのではないかと思います。

 

    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

「鼻歌を歌おう!」----------------------------------

1)何か新しいメロディを作ろうなんて思わなくていいんだよ。
  あなたの好きな曲をどんどん歌おう。

2)新しい曲をたくさん覚えて、歌おう。

間違えてもかまわない。間違えても気にしないで!
なぜなら、それは、あなたが作った大事なメロディ。


「あ、間違えた!」ではなくて、「あ、新しいのができた!」
と喜びましょう。
それがアドリブへの第一歩です。

さあ、Let's鼻歌!(笑)

鼻歌を歌うみたいに気軽に弾こうという意味ではありません。実際に

歌うことに意味があります。なぜなら、うまく弾けていないというのは、

本当に、あなたが欲しいと思って出している音なのではなく、ただ、

手を適当に鍵盤においているだけかもしれないからです。


実際に歌ってみることで、本当にほしい音が何なのかはっきりと意識

することができます。

ピアノのアドリブがうまくいかない時は、フレーズがうまく切れず、だらだら

つながり過ぎていることがよくあります。


フレーズを切るときには、何の音で終わるかがとても大事になってきます。


コードから大きく離れたり、とても複雑なアドリブをやる人でも、フレーズの
最後の音を、
何の音で終わるか、しっかりみすえながら演奏しています。


歌うということは、呼吸とセットですから、必ず息継ぎをします。


だからフレーズを切らなくてはなりません。

そこで、フレーズの切り方の訓練になりますし、間の取り方もうまくなる

でしょう。


 「表現、表情、ノリを出そう!」-------------------------

普段から感情を込めて歌う人、

クラシックを相当しっかりやってきた人、
ダンスが得意な人、

ここで本領発揮して!


♪ノリを出そう!

同じフレーズでも、全く違って聞こえるものです。

-2小節の短いフレーズでいいです。
ノリがいいと思うお手本と、すべてが全く同じになるまで、何百回も

弾きましょう。録音して聴き比べると良いです。


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★皆さんは、アドリブを弾くにあたって、欲しい音、弾きたいメロディ

が、頭の中にありますか? 

ジャズを始めるときには、ジャズの雰囲気や、その場でさらっと弾くのが
かっこいいとか、大雑把なイメージで捕らえている人が多いです。

実際に弾けるようになるためには、、あの曲のメロディ、あの人のノリ、

タッチ、アドリブフレーズ、ハーモニーが好きという風に、具体的な音を

認識していく必要があります。


そして、自分のお手本を決めたら、メロディ、アドリブの音、ノリ、ハーモ

ニー、タッチ等、一つ一つ注意深くまねしていきましょう。

アドリブなのにまねでいいのかって? 

 

アドリブはその場で考えるものだからといって最初から、いつもアドリブで

何か弾こうとしても何も弾けないことがほとんどだと思います。


確かにジャズピアニストはその場で思いついたことを弾いていますが、

そのほとんどは、意識していようと、全く意識してなかろうと、記憶を

動員して弾いているはずです。

例えば、会話をするときは、いつも違った話をしますが、使っている

言葉自体は、記憶にあるものですよね。


その中でも、それぞれ充分に個性が発揮されますよね。
だからまずは、どんどん覚えましょう。

エジソンの言葉を使わせてもらえば、「99%の記憶と1%のひらめき」

といった感じでしょうか。

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◆言葉ばかりでわかりにくかったよね、ごめんね〜!

◆別項で、改めて「ブルースのアドリブ」の練習課題を紹介します。
 紹介するCDや教材を使いながら頑張ってみてください。

Swingy
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