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耳コピ(聴いて覚える)


♪ CDなどお手本とする物を覚えるまで聴こう、そしてまねしてみよう!
 (=耳コピをしよう)

 耳コピ=譜面を見るのではなく、CD等の演奏を聴いて、自分で譜面に
 したり、演奏したりすること。

目次

1,はじめに
2,耳コピの仕方
3,和音の聞き取りについて
4,機材、CD再生ソフトなどの紹介
5,耳コピ方法論(ウッキーさんの投稿)

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1,はじめに


テレビやCMで流れる曲は、譜面がなくても、耳で覚えてしまうことがあるよね。
このように、誰にでも耳コピはできるもの、その音を鍵盤で探して弾けるように
すればいいのです。

普段からそうやって耳にしたものを鍵盤で弾いてみたり、逆に、楽譜を弾く時も
ドレミを歌いながら弾く習慣をつけると、音感が身につきますよ。

いきなりジャズミュージシャンのアドリブをコピーするのは難しいので、
こうやって訓練していきましょう。

 ジャズをコピーするにあたって、最初はやっぱりリズムがはっきりしていて、
 わかりやすいものがいいですね。

 いきなりアドリブのコピーでなく、テーマの部分だけでも練習になりますよ。
 テーマなら譜面があるからそれをヒントにすれば、多少くずされていたり
 飾りが入っていても想像がつくでしょう?

 歌や管楽器のものもメロディが良く歌っているし、聞き取りやすく覚えやすい
 ので、お薦めですよ。僕もバラードとかは綾戸智絵さんなどの歌やピアノを
 思い浮かべながら弾いてるときが結構あります。

「ジャズピアノをはじめよう2」の「6テーマをコピーする」も参考にしてね!
 

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2,耳コピの仕方。(2007.3.20ところどころ追記)

 まず、原曲の譜面があるなら、これから聴き取るものの調になおして、
 そのメロディーやコードを頭に入れておく。

 では、コピー開始。
 メロディーを聴き取る。

すんなりいかない場合は、まずリズムだけをつかむ。
拍をきちんととりながら、表拍なのか、裏拍なのか、それ以外なのか。
1拍目の表。2拍目の裏など丁寧に把握。


 ベースを聴き取る。
 おおよそのコードを想像する。
 アドリブやバッキングを、分かりやすいところからやってみる。
 それぞれわかりにくいところは、アドリブを元に、コードやバッキング
 を考えたり、コードやバッキングを元に、その音にあいそうなアドリブ
 を考えたりしながら、正確さをアップさせていく。

 したがって、コード、コード進行、よく使うバッキングの押さえ方で
 ある、A form B formなどを覚えておくと大変便利ですし、たとえば
 ビル・エバンスのコピー、さっぱり判らないけど、なんとかしたい
、  という場合、市販のコピー譜で研究をしておいてから、市販されて
 いない曲のコピーにチャレンジすれば、ぐっとやりやすくなりますよね

 また、音だけでなく、ノリやアクセント、伸ばす音、切る音、左右の
 バランス、フレーズの切り方、つなげ方、全体の構成・・・。
 譜面にならない微妙なニュアンスも含めて学ぶことができ、演奏を学ぶ
 上で、大変効果があります。

 


<例えばこんな練習法>

一フレーズずつ、聴いてすぐ弾く!
雰囲気もそっくりそのまま弾けるまで、弾く!
弾けたらつぎ、弾けたらつぎ!
気に入ったフレーズは書いて、全調で練習!
テンポを変えたり、雰囲気を変えたり、リズムを変えたりしながら
たっぷり弾けば、それはもうあなたのフレーズです!!

Yさんは楽譜が苦手だけど、聴音がとっても得意。僕がお手本を録音すると、
それをそのまま覚えて弾いてくる。ライブで聴いたというかなり凝ったアレンジも
おそらくかなり正確に覚えて再現できたりする。

レッスンでは枯葉をやっているんだけど、この曲は僕のアドリブを譜面にしたもの
があったので、それとそれを録音したものを渡してコピー(まね)する課題をだした。
Yさんは譜面もよまなきゃと譜面で練習したらしく、音はほとんどあってるのだが、
それ以外、音の長さ、強弱、そしてノリといったものが、全く別なものになってしまっ
た。そして僕は譜面を取り上げ、再度丁寧に録音し直してテープだけを渡した(笑)。

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3,和音の聞き取りについて

僕は一つ一つでも聞きますし、全体でも聞きます。たまたま絶対音感がある
ので、注意して聞けば、たいていはひとつひとつ聞こえますが、聞き取りき
れない音もあり、その場合は、雰囲気、前後関係、理論、そのミュージシャン、
その曲でよく弾く和音などから推測します。
前述のように、理論書や、ボイシングが色々載っている本、コピー譜などで、
A form Bformなど、さまざまなボイシングを知っておくと便利です。
まわりをみていると、絶対音感がなくても、慣れと知識でできるみたいですよ。 
簡単なものからやってみて!

なかなか判らないときは・・・

判らないものは、チエックだけしておいて、先へ進んでしまいましょう。
いつか、当たり前のように判る(想像がつく)こともあります。
一箇所で5分以上悩まない、とか決めておいて一通りやってしまいましょう。
そして、どんどん弾く!!


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4,耳コピをする機材について

以前は、CDプレーヤーやラジカセなどでがちゃがちゃやって、何台も
プレーヤーを壊しながらやったものですが、今は便利になりまして、
いろいろな方法があります。

各種ポータブルレコーダーでも再生スピードを変えられるものがたくさんあります。


ハンディレコーダー比較(電脳音楽生活)


<CDプレーヤー>

TASCAM CDトレーナー CD-VT2 18000円くらい

CDトレーナーCD-VT2

以下メーカーHPより
・ボーカルのほか管楽器や弦楽器などの練習にも便利なCDトレーナー
・音程を変えずにテンポを変えるVSA(Variable Speed Audition)機能により、
速くて聞き取り難いフレーズのコピーも楽々。(特殊なデジタル処理を行うため、
設定値を大きくすると震えたような音になります。)

・曲のキー(音程)を自由に変えられるキーコントロール機能により、
自分の好みのキーで練習可能。ファインチューン機能により1セント単位
での微調整も可能です
・曲中のボーカルの音をキャンセルできるボーカルキャンセル機能。
曲中の特定の定位(左右の位置)の音をキャンセルする方式なので、
PARTの設定によりボーカルに限らず楽器音もキャンセルできます。
(曲によって効果がわかり難い場合があります。)
・ボーカルエフェクター内蔵。
・ループ再生機能により練習したいフレーズを繰り返し再生して集中練習が可能です。
・クロマチックチューナー、メトロノームも搭載
・専用キーによる分かりやすい操作性
・2本のマイクを同時に接続可能


<パソコンソフト>

パソコンのCD演奏ソフトは手軽だし、パソコンにもよるだろうが、
音もそこそこ良い。などと書いていたら、HPを見たソフト作成者さん
からメールを頂きました。
  これです!!
  ↓
   !?びっくりゆっくりミュージックアナライザ

他にもあります。これもフリーウェアです。

【名 称】 Quick Repeat CDPlayer
【概 要】 「語学学習用CDプレイヤー」
【登 録 名】 QRCD070.lzh

【HomePage】 http://homepage2.nifty.com/J_RICO/index.htm
【特徴】
・聞き取れなかった部分を、ボタン一発でリピート再生します。
・片手で操作できるので、書き取りの練習に便利です。 
  指定した時間範囲を繰り返し再生します。デフォルトでは、Short,Mid,Longが
  それぞれ5,10,15秒に設定されています。

他にも再生スピードもかえられるものがあるようですよ。

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5,
そして、このホームページをご覧になったウッキーさんが紹介してくれる
のが、ハードディスクレコーダーを使う方法だ。
カセットテープや、MDに録音されるのと同じく、ハードディスクに録音
して使う、主に、楽器演奏の多重録音に使われる機械なのだが、これを
耳コピに応用する。どこからどこを繰り替えすという指定が、自由自在、
かつスピードを変えるのもかなり自由なようです。


それでは、以下にウッキーさんがお寄せくださった文章を紹介します。

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耳コピ方法論

まずコピーする曲をハードディスクレコーダーに録音します。
僕はローランドのVS−880を使っています。なぜVS−880に
録音するかというと、VS−880は曲の任意の場所にロケート・ポイント
を記録できます。ロケート・ポイントを記録すると、ボタンを押すだけで
再生中でもその地点に瞬時に飛んで、そこから再生できます。この機能
こそが、耳コピにおおいに役立ちます。
難しい和音がバーンとなっても、そこにロケート・ポイントを登録して、
ボタンを何遍でも押していると次第にいろいろな構成音が聞こえてきます。

昔のようにテープを使っている時代よりもはるかに効率が上がります。
僕のように20を過ぎてから始めたような人間は、このくらいしないと
難しい和音はとれません。でも恥ずかしくはないですよ。だって雑誌の
採譜だって間違いだらけのものが平気で掲載されています。耳コピはする
ことに意義があります。最初から100点を狙う必要はありません。
逆に完璧に耳コピすることは最初から無理だと思っていたほうがいいと
思います。録音状態の悪いもの、他の楽器で音が聞こえにくい等、
モーツアルトでも間違えうることはあるでしょう。

耳コピは、音感のトレーニングになるし、譜面の記述方法でも勉強になるし
アナリゼも出来るしと、いいことだらけです。悪いことといえば
あまりに難しい部分を採っていて、何遍聴いてもわからずに神経症ぎみに
なるくらいですか(笑)

VS−880は他にも便利な機能があります。バリピッチといって、再生
スピードを可変できます。録音レートは32、44、48KHzから選ぶのですが
再生は24から50KHzの間でいろいろ選択できます。かなり細かく設定が
でき、半音上げたり、下げたりとか自由に出来ます。早いフレーズを半速に落して
(ピッチはオクターブ下がりますが)採ったという話はよく聴きます。
半速だと遅すぎる場合(ピッチが下がりすぎて逆に聴きずらい)
でも、完全5度下げてとかも出来ます。

また発見したのですが、ウッドベースって聞きにくいです。
ピアノでも低音の密集は聴き取りにくいです。これは音感云々と
いうよりも、物理的に低すぎて音がわからないということがあります。
このような場合に、逆にピッチを上げると(スピードは上がりますが)
聴きやすくなるケースがあります。これはなかなか知られていないのでは。
またイコライザーも上手くつかえば、聴き取りやすくなるでしょう。
ただ、VS−880はイコライザーはついていますが、設定が面倒なので
僕は使いこなしていません。

あと、ノウハウといえば、判らないところは後廻しにすることです。
その時はわからなくても、後で聞き返すと簡単にわかることがあります。
砂時計を用意して、3分以上は同じところに立ち止まらないといったことも
効果があるかもしれません。(これについては私はやったことはありませんが。)

それと、僕は耳コピしながら、パソコンの譜面書きソフト、フィナーレにて譜面に
してしまいます。面倒と思われるかもしれませんが、たとえば手書きで譜面にしていて
調を間違えていたような場合、訂正が非常に面倒です。ピアノの上は消しゴムのカス
だらけになるし、効率が悪いです。パソコンに打つのは面倒かもしれませんが、結局は
早いです。またMIDIで再生できるので記譜ミスも手書きに較べ非常に減るし
なんといっても自分にとって貴重な財産になります。

僕はこのような方法で、いろいろ採譜しました。本当に勉強になりました。
なかなか耳コピする人って少ないのではないでしょうか。こんなによい勉強は
ありません。従来の耳コピのアドバイスでは、まずペースを
とって、次にメロディをとって、和音をいろいろ鳴らして合ったものを、、、
といったようなことしか書いてありません。機材について書いたものを見た
ことはありませんでした。

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