■腰痛
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<著者の経過>
10代後半からの受験勉強や、20代半ばでのDTM
(パソコンを使っての作曲)、それにピアノの練習など
イスに座って根をつめて何かやることが多かったこと
が原因になっていたと思います。
20代後半の頃、ライブ活動が増えてくると、ライブの
あと、激しい腰痛に見舞われました。背中も腰も、
手首も、痛いところだらけになってしまいました。
今は、ライブの翌日は、ライブをする前よりも、
心身ともにとても気持ちが良い状態になれます。
まるで、温泉にいって、マッサージを受けたかの
ように、ふんわりゆったり、幸せな気持ちになれ
たりするのです。
そこにいたるまでには、素晴らしい先生方による
整体や鍼灸、心身の扱い方のご指導をたくさん
受けると同時に、自分でもいろいろと工夫をして
きました。そういった様々な方法の中から、ご自分
でもお試し頂ける良い方法を記していきます。
できれば、痛みが出た時に、治すべくあれこれやる
のではなく、なんでもないときに上手に対処して、
それでも痛みが出たときは休む・・・というのが良い
と思うので、予防法を中心にお伝えしますが、きっと
これを見るのは痛めてしまって、なんとかしたいという
時が多いでしょうから、まず手当てから、そして体操、
日常の注意へとご案内しますね。
◆◆◆ 対処法 ◆◆◆
★腰ヒモ
ヒモさえあれば、すぐ楽になって、一日中やって
いられるので、とっても便利!
小関勲さんの著書「ヒモトレ」や、河野智聖さんの
「日本人力」などに紹介されています。
簡単なのは、腰骨の少し下をひもで縛る。
キツすぎずユルすぎず。
小関さんのやり方は、もっと下でしばります。
坐骨のすぐ下(おしりの下)でしばっておいて、
前面だけぐいっと上にもち上げます。
ヒモは平らな面のない、丸みのあるヒモで
直径6mmくらいが良いということです。
「ヒモトレ」とあるのは、スポーツ選手が、ヒモを
巻いてトレーニングすると良いということであって、
痛みの軽減には、トレーニング不要です。
小関勲さんのヒモトレーニングの本のページ
ヒモトレのことだけを豊富な図とともに。
小関勲さんのバランストレーニングのページ
動きに関する知恵がたくさん!
★手当て
基本的にはどなたかにやってもらうことになりますね。
・背骨
背骨の両脇を、背骨から外側に向かって軽くさする。
一回1秒で3〜5cmくらい。
背骨の上の方から始め、腰の方へ降りていく。
・腰
腰の辺りは、手のひら全体で、やはり中央から外側へ
軽くさする。
・お尻
寄せてあげるようにさする。
★足湯
ほとんど、どんな症状にも効果があるそうです。
フットバス(足湯用のバケツ)があると便利です。
足湯のやり方 → 足湯の方法と効果(馬場佐希子様HP)
★治療、施術
やみくもに飛び込まなくて済むよう、信頼のおける先生を
探しておきましょう。
僕がお世話になった施術、身体操法の講座はこちら
↓ ↓
◆◆◆ 腰の体操 ◆◆◆
痛みが強いときは、楽な姿勢で休んでいるのが良いと
思いますが、腰が重くて、痛くなりそうだというときや、
腰が痛いけれど、楽になってきて動ける状態なら、
体操もよいかもしれませんね。
そのときの状態によって違うでしょうから、気をつけて
頂きたいですが、僕がよくやるものを少しご紹介。
でも、腰が痛いからといって、いきなり腰に効きそうな
ことをやるのではなく、痛いところから、遠い場所を
先にケアしましょう。
「体を痛めたら、心から、
心を痛めたら、体から」
と言われるくらいです。
まずは、一番楽な体勢になって、
ただゆっくりと呼吸を感じましょう。
心が落ち着いてくるまで、そのままで。
(常にここから!)
そして、腰に遠いところから、動かします。
ゆっくり、小さく、
体の内側をよく味わいながら動かします。
手の指の曲げ伸ばし。
首をゆっくりうなずく動き。
↓で紹介する目の温湿布。
など。
そうやって周りから整えて、腰に近づきます。
・だるまさん
しゃがんだ体勢で、頭を前に垂れ、
腰がジワーっと伸びていくのを、ただ感じる。
あまり意識して伸ばそうとはしない。
腰に「いつもありがとう。お疲れ様。」と声をかける。
頭だけ、あるいは、もし痛くなければ、
体全体を軽くゆっくり揺すってみる。
・ハハーっ
正座して、手を床について、前にスーッと這わせ
伸ばしていく。
余裕があれば、そこで腰をほんの1cm程度
左右にゆすり、体の中を感じる。
伸ばす手を交互にしてもOK。
・伸び&脱力
腰痛がひどくないなら、寝る前、起き掛け、
疲れたときには「伸び」を。
必ず息を吐きながら、やりましょう。
吐いて、吐いて、吐いて、一気に脱力。
両手両足同時の伸びもあれば、
どれか一本、たとえば右足をじわーっと伸ばして
いくという伸びもできます。
息を吐いて、吐いて、吐いて、一気に脱力。
その後しばらく呼吸を感じていましょう。
・屈伸
立った状態で、微かに小さく屈伸。
床が1cmだけ浮いてくるのに対処するという
イメージで膝などを曲げ、また1cmだけ下がる
のに対処するというイメージで戻す。
・普通の屈伸を丁寧にやるのももちろんOK!
上で紹介した「だるまさん」とセットでどうぞ。
ものすごく丁寧に、ゆったりと味わいながら。
いずれも、楽な体勢から、
ゆっくり、小さく、少しずつ、
こんなんで効くのかな?
と思うくらいにやってみてください。
ゆっくり小さく動かすほどに、体の内側から
動くそうですよ!
座ったままでも何とかしたい時の、
<たった1分 リフレッシュ体操!>
1、軽く伸び 5秒
腕を上に組んで、ぐっと伸びをする。
2、ゆったりリラックス 20秒
背中を丸め、頭も落として、ぐったり、少し左右にゆする。
3、しっかり背筋伸ばし。10秒
腕を上に組んで、ぐっと伸びをする。
息を吐きながら、伸びて伸びて、
すっと手を離し、息を吸い、
ゆっくり横から手をおろす。
このとき、決して、背中を丸めない。
(注) ↑をやらず、無理やり背中だけ伸ばすのは、
力みが残ってしまい、逆効果。すぐ疲れます。
背筋を伸ばすときは、かならず、伸びをしましょう!
4、呼吸を感じる 20秒
ただ自分の呼吸を感じる。
それに合わせて胸、肩、背中が動くのも感じてみよう。
5、「目は奥にある!?」 2秒
目が、実際よりずっと頭の奥にあって、そこから見ている
ようにし、視野を広く保ちます。
6、「今から○○するぞ!」 3秒
と、はっきり決意してから、それをする。
下の方で紹介している、「重心を集めてから行動する」
をセットでできるといいと思います。
◆◆◆ 予防法 ◆◆◆
★固まらないこと!
良い姿勢であれ、悪い姿勢であれ、体を固めてしまうのが
一番良くないようです。
とはいえ、ずっと座っていなきゃならない時も、時々左右に
ゆらゆら、前後にゆらゆら。
疲れたら、背中を丸めてうつむいて(頭も下に落とす)
30秒くらい、ゆったりリラックス。その状態で、また
左右にゆらゆらしてみたり。
そして、もたれかからないこと。
★目の疲れが、ぎっくり腰にも。
目の疲労は、腰を弱くするんだそうです。
日ごろから目の疲れはその日のうちにとりましょう。
目への温湿布の薦め。
腰痛にも効くことがあるそうですよ。
<やり方>
洗面器にお湯をためる。
おしぼりをお湯につけて絞る。
目の上に乗せ、冷めるまで、上を向いてゆったりした気持ちで待つ。
あくびが出ればなお良し。
あくびを待つ習慣をつければ、出るようになるはず。
冷めたら、またお湯につけて、目の上に。
3回ほど繰り返す。
お湯が冷めたら熱湯を加えるなどして、熱めに保ちましょう。
ポイント
水蒸気に意味があるので、かならずお湯で。
冷めるまで乗せておく。(おでんなども、冷めるときに味が染みていく。)
目の周辺にも乗るように。
温湿布した後、つまり緩んでいるときは、逆に固まりやすいので、
すぐに目を使ったりしないこと。
同様に、夜の入浴後は、PCの使用は極力避ける。
★心のリラックス
「腰痛は怒りである」という本があったり、
僕のお世話になっている整体の先生は、「腰痛は我慢が原因」で
あるといっています。
怒りを我慢するのが、腰に来るということでしょうか。
強い感情を貯めたままいると、体も強張り続けるのでしょうね。
とはいえ、緩んでいるときも痛めやすいのですから、
怒りなどの強い感情も上手に発散、解消して、
活動するときは、ゆるゆるし過ぎず、そこそこ気を張って、
元気に活動したいものです。
★急激な温度変化、
長時間の部分的温度変化を避ける
・背中側から冷房の風を受けない。
・汗を冷やさない。入浴後など、汗が引いてから寝る。
・暖房も、体の一部分だけ当たるようにはしないで
部屋全体が温まるように。
・ずっと温かいカイロを常用するよりも、短時間で済ませる
足湯、手湯、ペットボトル温灸などはいかがでしょうか。
★On Offをはっきり
モノをもつときに限らず、・・・やるときはやり、休むときは休む。
行動するときは、そこそこ気を張ってサッサッサッと動く。
だらだら何かしない。
だらんとするなら、もう寝るか、それに近いくらいに
はっきりと休む。
寝る前、起き掛けには「伸び」をしよう。
息を吐きながら、手足を好きな方向へ何度か。
★寄りかからず、自分の足で立つ。
立つにしろ、座るにしろ、基本的には寄りかからない、
もたれかからない。手をつっかえ棒にしたりしない。
足裏は地面をさぐったり、とらえたり。
膝、股関節、肘などは緩めつつ、上半身はスッと立つ。
電車で、バランスをとりながら立つことは、寄りかからず、
かつ楽に立つための良いトレーニングになります。
ふらついて、他人様に迷惑にならぬようにすることだけ
気をつければ・・・。
荷物があるときも、どのように持ったらよいか、
無理なくスッと立てるか、色々工夫のし時です。
立つときは、スキーのジャンプのように伸び上がったり、
座るときは、スカートのすそを直すような動きをして
座ると、バランスを崩さず座ることができますよ。
対処法のところでも紹介しましたが、昔ながらの、
「腰ヒモ」「タスキがけ」もとてもお薦め!
★準備してから行動を。
起き掛けや、疲れているときなど、緩んでいるときや、
嫌だなあと思いながら重いものを持ったりしない。
物を取るときなど、手だけを伸ばして済まさず、
ちゃんと全身を使うこと。片手で済まさず、両手を
使うようにすれば、自然と全身を使うことができます。
重いものを持つときは、気を引き締めて、体も準備
した上で。ちょっとでも力のいることは、腰を落とし、
足の裏に流れる重さを感じながら。
咳やくしゃみも万全の体勢で(笑)する。
何事につけ、
「準備、行動、後始末」
をセットでやれるといいですね。
★初動負荷10倍想定理論
上の「準備」にあたる部分での意識の工夫です。
「何をするにも、10倍の力がいると考える。」
いつものカバンも、いつもより10倍重くても大丈夫なように、
十分腰を落として、全身を使ってゆっくり持ち上げる。
扉を押す時も、両手を使い、全身を使う。引き出しをあけるとき、
椅子をずらすとき、ボタンを押すとき、何をするにも。
そうすると、結果として、まるで、いつもの1/10の力で済むよう
に軽々とできるのです。全身使うことで、腕・肩への負担がぐっ
と減るからです。
★重心を集めてから動く
「重心を体の中心軸に集めつつ、一瞬で片足立ちになる動作」
を練習します。これは前出の小関さんが教えてくれた方法。
このとき、強めに「ホッ」と声を出し、気合を入れることで、
気を引き締めるとさらに良いのではないかと思っています。
(心も体も引き締めるということです)
徐々に、上げる側の足も、完全には上げないようにし、
動きも声も小さくしていき、いつでもできるようにします。
そうして、何か動くときはいつも、一旦、重心を中心軸に
集めてから動くということができるようにすると、
腰への負担は減ると思います。
足袋型靴下、草履、足袋シューズなどの利用もお薦め。
「スリッパ・サンダルは注意」
スリッパやサンダルなど、足を後ろに上げると落ちて
しまうような履物で歩くのは良くありません。重心が
後ろに傾き、慢性的に腰、背中、肩が力み、つねに
凝った状態になってしまいやすいそうです。
長時間は使わないようにしましょう。
★運動
ここまでに、「呼吸」「伸び」「屈伸」「ゆらゆら」「片足立ち」
などをやってきました。
あとは、「歩く」
何も持たずに歩く。
10分からはじめ、慣れたら、40分までふやす。
★関連リンク集
以下、直接的には腰のことではない様々なことも、
影響していることが多いですから、大切にしましょう。
・当HPでの関連ページ
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